雨宮21号
まちの人々が守り現代に歴史を伝える森林鉄道
雨宮21号は昭和3年、東京深川の雨宮製作所にて製造された国産の蒸気機関車です。製造後は、部品のまま陸送され、丸瀬布で組立が行われました。
翌年の昭和4年には運行を開始し、レールの敷設、木材の輸送に活躍し林業の町を支えてきました。
しかし、昭和33年以降はディーゼル機関車のみの運行となるため、蒸気機関車の運行が終了しました。
その後、雨宮21号は丸瀬布の営林署で保存されていましたが、林野庁森林技術総合研修所林業機械化センター(群馬県)への移管協議が始まりました。
しかし、移管に反対する丸瀬布住民による運動が起こり、約700名の署名が集まるなどしたため移管はなされず、北見営林局から丸瀬布町へ譲渡され、昭和57年、森林公園いこいの森にて動態保存が始まりました。
現在では、国内で唯一動態保存されている森林鉄道蒸気機関車であり、町のシンボルとして活躍、北海道遺産・近代化産業遺産の一つとなっています。