北海道で育てられている約9割の蕎麦は遠軽出身?


年代:昭和32年
カテゴリー: 産業 

 昭和23年、それまで遠軽地方の馬産振興に大きく貢献をしてきた北見種畜牧場が廃止となり、翌年その跡地の施設に農業試験場を誘致する運動が積極的に展開されました。

 地域の積極的な誘致の結果、北海道農業試験場遠軽試験地が昭和24年6月に設置されました。
 敷地面積13.4ヘクタールを有し、設置されて以降は、薄荷と除虫菊の品種改良、多収穫栽培の改善に関する研究を開始しました。
(試験研究機関の名称変更は試験機関の整備や組織再編の度に名称が変えらています。)
 除虫菊試験は昭和35年に廃止になり上川農業試験場に吸収合併されましたが、昭和59年までは「ハッカ」の品種改良と多収穫栽培の研究に力を注ぎ、多くの優良品種を育成しました。

 その後、昭和60年以降は、ソバ・ひまわりの新品種育成試験が主体となりました。
 そして、平成元年、ソバの新品種「キタワセソバ」を生み出しました。
 「キタワセソバ」は、富良野市で栽培されていた「牡丹ソバ」を母体としていながら、「牡丹ソバ」より10日〜13日も早熟で、大粒、食味、風味も優り、倒伏に強く、収穫量も2割以上上回るとされ、生産が拡大し、平成5年には、北海道のソバの全作付面積(6210ha)の6割以上となり、現在では全国一のソバ生産地である北海道の作付面積のおよそ9割がこの「キタワセソバ」が植えられているとされています。

白滝のそば畑

白滝のそば畑

 また、平成3年、新品種「キタユキ」を生み、網走管内津別町の在来種から選抜・育成された品種でソバベト病気に強いという特性があり、同町を中心に栽培がされています。


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