1895年06月19日 の出来事
年代: 1895年06月19日
信太寿之 明治28年北海道同志教育会資本主勧誘旅行日誌 夏期旅行記 札幌よりスタート
明治28年旅行日誌
明治28年6月〜8月の間、信太寿之は北海道での学田農場事業創設にかかわり、資本主勧誘のため四国方面まで足を伸ばし、キリスト教信者仲間を中心に勧誘した。
6月 19日 札幌出発(学田事業運動創初)
20日 函館に着、栗原氏の宅に止宿する。五日間同氏及夫人の厚意を蒙り深うし。
21日 日曜日なるを以て、函館日本基督教会に於て説教す。会する者34名。
25日 函館出航、翌日仙台に着す。
28日 日曜日なるを以て、仙台日本基督教会に於て押川氏説教を聴く。会する者凡そ200名(該教会は夜分の集会なし)、此後毎日間該所に滞在。
7月 1日 火曜日より宮城中会に出席。四日に終わる。議事数件記するに足る者なし。
5日 朝より和田肇君、多田晋君と松島に遊ぶ。帰路舟中詩あり。
6日 仙台出発。東京を経名古屋に於て日本基督教会の大会に出席。同月13日、北海の教状を報じる。序で先輩の胸量の狭少なるを慨し、すりばちの中の梨なり。すり逢ふて共くされするものなり。言々と言ひたるを以て、朋友等の責を受けたりき
同月 15日 大石憲英君と高知に向かって出発。
21日 着、此日日曜日なるを以て、其夜高知日本基督教会に於て説教す。集る者凡200名
22日 片岡君等と種崎和楽園に遊ぶ。快をし亦舟を浮かべて帰途に就く。時に片岡君等思々芸を演じられたりき。
23日 高知市由比直枝君の櫻上に於て、学田の為集会を開く。集る者片岡健吉氏始凡20名。翌日安都に向けて出発。海岸を通行す。此日寛に7月14日午後より大暴風雲起こり、海波天をつく。
27日 安芸日本基督教会に於説教す。集る者450名。
28日 菅君の周旋により、同家に学田の為集会を開く。集る者20余名。或婦人(富衛)集り終て、本会の会員たらんを其夫を以て願出つ、夫のいふ様富衛元来貧賎にして別に会費を出す可き方法なし。由て今後結髪をなしても財を蓄して沸う決心なりと。
29日 安芸出発後手塚兄の宅に一泊、高知市に帰る。其翌日即8月1日、高知出発神戸を経て桂浜に帰着。
8月 4日 東京に帰り、植村正久・島田三郎・江原素六氏と学田事業に就て相談し、同月10日仙台に帰りよく11日日曜日なるを以て仙台教会で三浦氏の説教を聴く。此日押川先生病気なるを以て心安かならず。病勢の定るを待て出立す。
15日 古郷に帰る。